2012年12月7日金曜日

この中に心に残った本が隠れています~愛の試み

人は愛があってもなお孤独であるし、愛がある故に一層孤独なこともある。
しかし最も恐るべきなのは、
愛のない孤独であり、それは一つの沙漠というにすぎぬ。  
福永武彦 著書 「愛の試み」より







僕がブログ「大隅の釣り日記」を始めた頃、
実はもう一つはてなダイアリーでブログを持っていました。
当時は釣り関連は「大隅の釣り日記」それ以外の記事は「はてダ」と
ツートップでやって行こうという壮大な野望?がありました(笑)

現実は、
すぐに無謀だという事に気づき、今は「大隅の釣り日記」に釣り以外の記事も書いています。
しかし、このはてダはいまも存在していて僕のtwitter log日記になっています。
自動的に日々の呟きを日毎にブログに自動的にUPしてくれます。
はてダは非常に使いやすいブログサービスで重宝しています。
はてブ(はてなブックマーク)はいまも毎日利用しています。

話を「愛の試み」に戻しますが、
当時、はてダは「今週のお題」というのがあり、
毎週お題を出してくれてそれについて記事を書き易くしてくれていました。
はてなスターも貰えたりして気に入ってました。

当時の「今週のお題」は 下記のようなキーワードでした。

   2011-04-21:私の小さなこだわり
    2011-04-14:心に残った本
    2011-04-07:桜
    2011-03-31:この春始めたいこと
    2011-03-24:笑顔のもと
    2011-03-17:東北地方太平洋沖地震
    2011-03-10:ブログと私
    2011-03-03:iPad2欲しいですか?
    2011-02-24:心に残る映画
    2011-02-17:人生最大のピンチ!
    2011-02-10:甘酸っぱい思い出  


そのお題に「心に残った本」というのがあり、記事を書いたのを思い出し、
埋もれたブログ記事から引っ張り出してきました。



2011年4月15日付のはてダブログ記事より

「愛の試み」 福永武彦著(1975年)

[今週のお題]は「心に残った本」

福永武彦さんの「愛の試み」

宮本輝さんの「錦繍」

どちらか迷いましたが、やはり「愛の試み」ですね。

学生時代に、福永武彦にハマルきっかけとなった作品です。
誰でも一度はこんな純粋な時期があるのでは?
今ではもう読まなくなりましたが、読み返すのが怖いのです。
おぼろげながら、かすかな記憶として残っています。
あの頃の感想のままで僕の中で生きていて欲しい。
今読み返すことによって、評価が変わるのが怖い作品です。
それほど思い入れが当時はあったと思う。



忘却の河

福永武彦

「忘却(レーテー)」。それは「死」(タナトス)と「眠り」(ヒュプノス)の姉妹。
また、冥府の河の名前 で、死者はこの水を飲んで現世の記憶を忘れるという――。
過去の事件に深くとらわれる中年男、彼の長女、次女、病床にある妻、若い男、
それぞれの独白。
愛 の挫折とその不在に悩み、孤独な魂を抱えて救いを希求する彼らの葛藤を描いて、
『草の花』とともに読み継がれてきた傑作長編。





宮本輝さんの「錦繍」は今でも読み返すことが出来ます。
それは決して内容が浅いという訳ではなく 安心して読めるのです。


「前略 蔵王のダリア園から、ドッコ沼へ登るゴンドラ・リフトの中で、
まさかあなたと再会するなんて、本当に想像 すら出来ないことでした」
運命的な事件ゆえ愛しながらも離婚した二人が、
紅葉に染まる蔵王で十年の歳月を隔て再会した。
そして、女は男に宛てて一通の手紙 を書き綴る――。
往復書簡が、それぞれの孤独を生きてきた男女の過去を埋め織りなす、愛と再生のロマン。





でも「愛の試み」は自信がないなぁ~多分。

「愛の試み」
人は孤独のうちに生まれて来る。恐らくは孤独のうちに死ぬだろう。
僕等が意識していると否とにかかわらず、人間は常に孤独である。
それは人間の弱さでも何でもない、言わば生きることの本質的な地盤である。

人は愛があってもなお孤独であるし、愛がある故に一層孤独なこともある。
しかし最も恐るべきなのは、愛のない孤独であり、それは一つの沙漠というにすぎぬ。

人が生きる本質的な基盤として孤独があり、
愛とは運命によってその孤独が試みられることに対する人間の反抗に他ならない。

18~20歳の頃、この本を愛読していた自分が確かにいました。  





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愛の試み (新潮文庫)

錦繍 (新潮文庫)




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4 件のコメント:

  1. ご無沙汰しています。

    コメントありがとうございます。

    地震大丈夫ですか?
    被害がありませんように。

    母は少し良くなってますが
    今度は父も入院・手術(膝に人工関節を入れます)だそうで、
    来年も大変そうです。

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    返信
    1. 真由子さん今晩は!

      ご無沙汰しています。ご自身も大変な時にご家族のケアも・・・
      負けないでくださいね!
      年末であわただしくなりますが、無事に乗り切って、
      良い年を迎える準備をしましょう!!

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  2. こんにちは。
    浜田町出身のSです。

    私は年齢的に読書と映画しか楽しみが無かった世代です。
    読書は好きでした。
    宮本輝さんは新聞に連載があったりして存じています。
    福永武彦さんは知りませんでした。機会があれば読んでみたいと思います。
    いつも楽しく拝見させてもらっています。
    ありがとうございます。

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    返信
    1. Sさんへ

      こんばんは~
      コメントいつもありがとうございます。
      日に日に寒くなってきましたね。風邪など引いていませんか?
      最近はあまり海岸に行けてなくてネタ切れ状態です(笑)
      そのうち錦江湾の写真をたくさんUPしますね。
      これからもよろしくお願いします。


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